2008年8月28日12:17 PM
30年間怒りという感情を持たないと言うことが出来るだろうか?
「せやな、もう、かれこれ30年は怒る言うことはあらへんかったなー」
これは、映画監督である伊勢 真一氏が田川 律さんを音楽ドキュメンタリーと云う視点でフィルムに納めた「ゆめみたか 〜愛は歌 田川 律〜」の中に出てくる田川 律さんの生の言葉である。この実直な発言が田川 律さんと云う人の人柄を全て物語っている。これを麻痺した戦略家と云うのだろうか?むしろ孫子「兵法」の極みを私はそこに垣間見る。
先日、大阪の阿倍野区民センターで行われた「ヒューマンドキュメンタリー映画祭<阿倍野>」の一環として関西初上映となった「ゆめみたか 〜愛は歌 田川 律〜」は、その様な田川 律さんの本来の姿と共に、今まで謎だった事もあからさまに田川さんご本人が吐露されている。その中でも印象的だったのは辣腕音楽評論家であった田川さん(田川さんはあのニューミュージックマガジン創刊に参加されている)が、なぜ舞台監督という仕事に専念されるようになったかというその理由として「どないしたかって偉そうになってしまうやろ。評論するいうことは・・・」と述べられている。これは、頗る考えさせられる発言だった。そして、この映画でのクライマックスで「どないや、考えてみ」とイマジンという単語を日本語にそして、田川さん自身の言葉にしてしまった場面では田川 律さんという人となりを確かにそこに見た。
その後、長きにわたり共に活動されている大塚 まさじ氏とのミニライブが行われ、大塚 まさじ氏の楽曲と共に同氏と田川さんが協働で創られた楽曲を演奏。(ビデオは、金子 マリ氏も歌った「うた」という楽曲で、今回の田川さんの映画に於けるメインテーマ的な曲でもある)
次回の「ゆめみたか 〜愛は歌 田川 律〜」上映予定は以下の通り。
9月10日(水)
大阪市森之宮・大阪青少年会館プラットホーム
大阪市中央区森ノ宮中央2-13-33
14:00~ 第一回上映
18:30~ 第二回上映/トーク(田川律、大塚まさじ、伊勢真一)/ライブ(大塚まさじ)
前売 1,300円
当日 1,500円
問合せ 03-3405-9455(いせFILM)