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ROVO × SYSTEM 7 @京都大学 西部講堂

31 10月

2011年10月31日6:04 AM

mzi.ghykzjtt.170x170-75.jpg結論から言うと、未だに鳥肌が収まらない驚愕のパフォーマンスでした。

去る、平成23年10月29日に京都大学 西部講堂で"ROVO × SYSTEM 7"の"Phoenix Rising TOUR"初日公演が開催されました。

何かが降りて来ているライブというのは、そうそうあるものではありません。しかも、そのイベントが行われたのは、 皇太子明仁親王(現在の今上天皇)の生誕を祝して建築された京都大学西部講堂です。

初めてこの京大西部講堂へ行ったのが、何時だったのか思い出そうとしていますが、なかなか思い出せません。しかし、かのMr. Frank Zappaをして「世界でもっともビューティフルでクレイジーな劇場」と言わしめた、その聖地へは昔よく通ったものです。

京都大学西部講堂過去見に行った、数々のライブの中でも確実に五本の指に入るthe stranglersのライブや、いつも腹が減っていた学生時代に「飯喰いてぇー」と言いながら見に行った町田町蔵がINUと言うバンドで「メシ喰うな!」と言う作品をリリースした直後のギグなどが、未だ脳裏からはなれません。

現在の日本の音楽シーンで、おそらく最も良質なロックを体現しているROVOは、以前にもその動向をお伝えした山本精一氏とインディー界のエレクトリックバイオリンの雄、勝井祐二氏が意気投合して結成されたバンドです。そして、ROVOの芳垣安洋、岡部洋一両氏によるツインドラムはMr. Bill Kreutzmann & Mr. Mickey Hartのコンビも顔負けの勢いで息が合っています。


一方で、System7は言わずと知れた、Mr. Steve HillageとMs. Miquette Giraudyによるプロジェクトです。まぁ、輝かしい経歴の中でGongの”Radio Gnome Trilogy”三部作への参加、及びMr. Kevin Ayersとの共演があると言う事がすべてを物語っていると言う事で、詳しい事は割愛させていただきます。(語りだすときりがないので…)

出演順的にはRovo, System 7, System7 + Rovoの順番でした。勿論、既にRovo, System 7のそれぞれの演奏は、既に、並大抵ではないのは言うまでもありません。しかしながら、驚くべきは、この両者が合体した時でした。

おそらく両者の目指している所が、「宇宙」であるという共通項が齎すものなのでしょうか、System7 + Rovoのサウンドから、私は核融合によって輝いている宇宙の恒星達を連想しました。

カンタベリー屈指の敏腕ギタリストであるところのMr. Steve Hillageの華麗なギターソロを期待していたのですが、これは、見事に良い意味で裏切られました。Mr. Steve Hillageが、楽曲中ここがクライマックスと言うところで、最小限の音を用いてRovoのメンバー達を導く役割を担っていた事に強く感銘を受けました。流石還暦ミュージシャンです。伊達には歳をとっていません。

総合的なアンサンブルによる極みは、筆舌に尽くし難いものであった事は間違えありません。それは、恰も時空を超えて羽ばたく超生命体であるところのフェニックスのようだったとの表現が相応しいパフォーマンスでした。

そして、このプロジェクトの根底に流れる「不死鳥の飛び立ち」と、言うモチーフが、帰り道、静寂な御所の前を歩いていたとき、その静けさの中で一際大きく私の頭の中で増幅されたのでした。

 
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