2012年5月22日11:12 PM
5月15日、小説『こぼん』が、PHP文芸文庫になりました。
常日頃よりお世話になっている吉村喜彦さんの作品『マスター。ウイスキーください──日本列島バーの旅』 をこのブログで御紹介させていただいてからもうかれこれ、1年以上前になります。
それまで、手つかずだった吉村さんの代表作『ビア・ボーイ』を昨年、PHP文芸文庫になった機会に読ませていただきました。
最後の方に登場する、今は存在しない新幹線の二階建て食堂車の描写が何とも言えず郷愁を誘いました。
その昔、まだサラリーマンだった頃、年末の混雑時か何かでどの客席も満員でやむを得ず食堂車二階へ直行し取り敢えず座ると、同じような境遇のオヤジさんがおり、意気投合して飲みだし、気がつくと名古屋あたりで完全に出来上がってた!みたいなことを思い出したりもしました。
そんな『ビア・ボーイ』は、自分自身が闇雲に仕事をしていた時の組織や人間関係そんな事が走馬燈のように浮かぶ秀逸な作品でした。
そして、満を持してPHP文芸文庫として登場したのがこの「こぼん」です。