話は前後しますが、Mr. Steve Jobsはスタンフォード大学での卒業式スピーチの中で「自分が間もなく死んでしまう事を肝に銘じる事は人生の重要な決断を助けてくれる私が知る限り最も重要な道具だ。」と、そして、さらに「なぜならほとんどすべてのこと、つまり、他の人からの期待や、あらゆる種類のプライド、恥や失敗に対するいろいろな恐れ、これらのことは死を前にしては消えてしまい、真に重要なことだけが残るからだ。」と、述べています。
2005年6月12日にこのスピーチを行った当時Mr. Steve Jobsはちょうど49歳でした。現在の私とほぼ同じ年代でした。癌という病を患っていたという事実はもちろん大きな影響力を同氏にもたらしたと想像します。しかしながら、時間の長短こそあれど残された死という厳然とした我々すべてが共有する運命は刻々と近づいているのです。
冷静沈着と言う表現が相応しいMr. Tim Cookの基調講演でした。ロジスティックというマーケティング戦略上必須である重要な位置づけにある機能の責任者と言う立場で、最もApple社が躍進した1998年以降Mr. Steve Jobsの参謀としてApple社を成功へ導いた新しいCEOのプレゼンテーションは自信に満ちたものであり、「わかりやすい言語で話す」この簡単なようで最も難しいであろうリーダーとしてのMr. Steve Jobsが持つ資質は少なくとも継承されたとの感想を持った次第です。勿論今まで、Mr. Steve Jobsが行った基調講演時に製品プレゼンテーションを行った実績を持つMr. Scott Forstall, Mr. Eddy Cue, 及びMr. Philip W. Schillerもそのプレゼンテーションスキルを向上させているとの印象を持ちました。